13日(土)に、国分寺市立いずみホールで、令和6年度「科学教室」の開講式がありました。
第三小学校からは「科学教室」に受講申込みをした5年生と6年生が出席しました。
開講式の後、総合地球環境学研究所 所長の山極壽一 先生から、「人類の進化と地球の未来」という演題で御講演をいただきました。
第26代京都大学総長の山極壽一先生は世界的な霊長類学者で、ゴリラ研究の第一人者です。
山極先生が研究を始められた1970年代の頃は、ゴリラについては知られていないことがまだまだ多く、暴力的で恐ろしい動物、というイメージがもたれていました。
しかし、それは事実とは異なり、長年のフィールドワークを通して、ゴリラは決して暴力的でも恐ろしい存在でもないことが分かったそうです。
ゴリラは穏やかで遊び好きで子育て上手、群れの仲間のみならず周りの存在とも共存する平和な動物だそうです。
また、山極先生は「信頼感はともに過ごす時間から生まれる」 との考えから、情報化社会の中で人々が 「言葉」にばかり頼りすぎて、 ともに時を過ごす「身体性」をおろそかにしがちなことを とても心配されていました。
なかなか人と会うことができなかったコロナ禍のときに、 ソーシャルメディアが拡大していきました。
私たち人間はどのようにしてコミュニケーションをとり、共感力を育て、 互いへの信頼を培っていったらよいのかなど、地球環境の変化に適応して進化した人類の歴史を背景に、地球と人類の未来を考える、という内容のお話をされました。
出席していた子供たちは、ゴリラたちから学んだことのお話を、興味深く聞いていました。
山極壽一先生、大変貴重なお話を分かりやすく語っていただき、ありがとうございました。