5校時、3の1は校内研究授業で、国語科の「まいごのかぎ」の学習を行いました。
今年度の研究主題「自分の考えを深め、表現できる児童の育成」に照らし合わせ、本単元では、低学年までに学んできた場面の様子に着目して、登場人物の行動を具体的に想像することに加えて、登場人物の気持ちの変化や性格、情景について、場面の移り変わりと結び付けて具体的に想像することをねらいとしました。
また、物語を読んで自分の考えをもった児童には、どの場面やどの展開からそう考えたのか、どの言動からそう感じたのかなどを基に言語化させていき、物語の出来事の前後で、人物がどのように変化していくのかを考えることによって、物語をより深く理解することにもつなげていかれるように指導計画を立てました。
そして、研究主題に迫るために(1)考えを深めるための手立て (2)考えを伝えるための手立て をそれぞれ取り入れました。
(1)考えを深めるための手立て
①【場面の移り変わりと結び付けて登場人物の変化等を読み取るための手立て】
場面ごとに読み取った登場人物の気持ちに教室に掲示する。挿絵を入れたり、気持ちが分かるキーワードを色分けしたりすることにより、登場人物の気持ちの変化に気付くようにさせていく。
②【友達の考えに触れる機会の確保】
学習課題に対して、自分で考えをもつ時間を最初にしっかりと確保する。その後ペアで交流する時間や全体で交流する時間というように、様々な友達の考えに触れる機会を多くとる。児童が、自分自身と友達の考えとの相違点に気付き、自分の考えを深めることができるようにする。
③【自分の考えを深める時間の確保】
友達の考えに触れた後に自分の考えを更に深めさせるために、見直す時間を確保する。自分が気が付かなかったことや関連して考えられることなどを書き込ませることにより、児童が視覚的に深まりを実感することができるようにする。
(2)考えを表現する手立て
①【ペア学習の取り入れ】
全体の前では、なかなか自分の考えを表現しにくい児童も見られる。そこで、ペア学習を取り入れる。一人の相手に対してなら、話すハードルは低くなる。伝えやすい環境をつくることにより、より積極的に取り組めるようにさせていく。また、ペアでの話合いを複数回行うようにする。回数を重ねるごとに伝え方が上達したり、新たな付け足しも行ったりすることができるようにさせていく。
②【対話での応対】
ペアでの対話では、必ず質問や感想を伝えさせるようにする。聞き手は、ただ聞くだけでなく相手に何かを伝えると思うと、聞き方も真剣になってくる。また、話し手は、自分の伝えたことに対して何かが返答があると達成感を感じられる。それが、次に伝えるときの意欲につながると考える。
研究授業の様子です。