イソップ寓話の一つに「おしゃれなカラス」という話があります。
ある時、神様が鳥たちを集めて「一番きれいな鳥を王様にする」と言います。こぞってきれいさを競う鳥の中に、半ばあきらめの気持ちのカラスがいました。すると、そのカラスは、落ちているほかの鳥たちの羽を身に付け、とてもきれいな鳥に着飾ります。「あなたを王様にする」と神様に言われたとき、羽が落ち、元の真っ黒なカラスに戻ってしまいます。外見だけ着飾っても仕方がないことを戒めるお話です。
1年生の図工では、そんなちょっとかわいそうなカラスのきれいで、美しく着飾った姿を想像して、おしゃれなカラスを描きました。カラスの体は、墨汁をしみこませた雑巾を画用紙にたたきつけて描きます。顔や首、足は墨汁で描きます。そして、クレヨンで画用紙に描いたきれいな羽を貼り付けます。
きっと、きれいな羽を付けたカラスは心から嬉しかったことでしょう。そんなウキウキ感が子供たちの作品からは感じられます。